東京 ことば悦覧 2008年春 home 龍光寺マサト 2008 4月09日 その04 45分13秒〜 1時間 0分 14秒 佐藤:例えばどういうところですか? 龍光寺:計画として、だからある意味で保守的だと思います。プランニングの考え方として。 佐藤:それは既存のNLDKをなぞって、それをちょっと崩して行くと言うか、欠点を回収していくかと言う意味で保守的と 龍光寺:そうですね、あの〜意識的に出来てないですけども。そう言うものが刷り込まれてしまっていて、それはもう、おっきく否定する様な、要因が無い場合はそのまま 佐藤:それは龍光寺さんじゃなくって社会そのものに刷り込まれて居るいうことで考えていいんのかな 龍光寺:そこまで考えてないです。 佐藤:いわゆるNLDKというのが在って 龍光寺:それがこういう使い方をされていて、それなりに正統性が在ると。設計して行く上で受け入れられた理由が在って。それを刷り込まれている。と言うものが在って。それはもう現れていますね。そのなかで何が変えられるのだろうかって言う考え方で作ってはいます。 佐藤:良くできている、素直に。今話された事がそのまま出来ていますね。 龍光寺:だから、今言った順番はこう言うふうに言っているんですけども。これもカタチありきで。僕の考えを整理している。 佐藤:なるほどね。無いところから最初の(話にあった)原形から導き出すと言うのは 非常に、これから大変そうですね 龍光寺:そうですね。はい 佐藤:こういう既存価値、基盤があるものは楽ですよね 龍光寺:あ、だから これもある時突然出てきた感じなんです。なにも無い処から始めるのが面白い処で。何かやって下さい!と頼まれた時に、何やったらいいかわ分からない状態 佐藤:全くの自由って何?みたいな 龍光寺:そうですね。全然イメージ出来ない佐藤わらう何やっているのかって言う時に、やっぱ条件は色々あるので、今度考えて。どっかのヒントを手がかりに設計して行くと言う。そうですね、設計の面白い処はそう言うところなんじゃないかな〜と。 佐藤:その時に既成のプランなどに吸い寄せられて、本当の自由を手に入れるチャンスを逃す感じもあるよね。そのへんどうですか? 龍光寺:難しいですね 佐藤:難しいよね 龍光寺:難しですね 佐藤:まったくの自然人と言うか。現代人だから日本人だからこのように享受し易いけど。まったく違う人間がポット東京に住まなければならなくなったと仮定した場合どうなんだろうと。 龍光寺:僕がこの部屋に住んでいると言うのが大きいくって。この提案をする前提として、ぼくこの部屋で2年ぐらい住んでいるんですけども。実際使ってみて、えーと感じた事と言うか。 佐藤:それは建築の力と言うか 龍光寺:建築の力だと思います 佐藤:建築の潜在的権力だよね 共にゲレゲラとおおわらい 龍光寺:初めは凄くこの部屋が大丈夫かな〜と言うのもあって。プランとして良くできているというのが分かっていて。ちょっとプランだけ見せます。これがここの家の部屋のプランで。今ここに座っているんですけども前にテラスがドントあって、テラスに面してそれぞれの部屋が全面開口をもっていると。動線も2こあって真ん中にコアがあって、回れるような。 今ここで事務所スペースとして、僕はプライベートな 佐藤:寝床があるわけね 龍光寺:そうです 佐藤:良くできていますよね 龍光寺:そうです。これは凄く良くできていて「是非住みたい」と言うので住んだんですけど 佐藤:家賃は幾ら、ですか、そう言う下世話なことを聞いても申し訳ないですが龍光寺わらう 龍光寺:じゃーこれはオフレコでだいたい××です。一階と言うのと 佐藤:一階は安いんだ 龍光寺:一階は安いです、集合住宅と言うのは。防犯上の問題があるので。 佐藤:盗まれやすい 龍光寺:それとEV使わないのでEVの監理費がいらないと言うのがあります。あとここが良いのは前にテラスみたいなのがあるんですけども、これは窓先空地です。避難経路がテラスに成っている。値段の割にはすごくよく出来ている。 佐藤:建築が持っている権力的なものに目覚めちゃったわけですねここで。刷り込まれたと言った方がいいよね 龍光寺:そうですそうです。分かっていたんですけども、大丈夫かな?と言う不安もありつつ。玄関が無くって、ここで靴脱ぐとか。本当に生活出来るのだろうか?と言うのは、プランを見て頭では理解しても、かなり疑問があった。でトイレにしてもドアが閉められないとか。チャントは閉まらないような状態で、本当にこれで良いのかと。ちょっと分からなかった。そう言う目で見ると結構、考えていた。頭で理解していたものにかなり近い状態で。もっと近い状態と言うかそれこそ物に、引きずられる感じで、色んな。これはありだなと言うことで発見があったりして。 けっこうだから今まで。この前までの部屋は普通の部屋だったんですけど、そこで何も疑問に思わなかった常識みたいなものが、変わっていった感じがして。もっと何か総体的に考えてみたいのもありますね。だからこの案を出した時にも、コンペの案の時もわりと、すんなりこの案の魅力は何処なのかと言うのを自分なりに把握して出来たと言うのがあります。 佐藤:そういう、自分の仕事を取る戦略と建築を作り上げて行く戦略が固まっている例だねこれは 龍光寺おおわらい 龍光寺:そうですね。利用してると言う感じはあります 佐藤:他人の、建築家の脳味噌をね。自分の脳味噌に体験化してしまったり、知識にしてしまったり、と言うことを具体的に順調に行使たと 言われたと思いますけども 龍光寺:そうですね。 佐藤:そう言うものが、建築の物の中に入って来ないと、暮らせないと。共有出来ないじゃないですか。今までの体験と言うのは。それをもちょと抽象度を上げて、言葉なんかで自分が受け取って、それを具体的な空間に落とし込むということは、あまり考えた無いんですか? 龍光寺:う〜ん。ちょっと難しい質問なので、あまり分からない。答えようない 佐藤:はいわかりました 龍光寺:なんて言ったらいいですかね 佐藤:これを抽象度を上げて、自由なと言うか。自分の身体とか、物とか、から離れて、自分が空想空間を体験すると言うことでも良いかな。そう言うものを体験して、それを具体的なカタチに落とし鋳込むということは 戦略として考えてないのかなと?いうことです。龍光寺わらう 龍光寺:わかんない 伊藤:おれもわかんない ともにおおわらい 佐藤:今までの話というのは体験に基づいた他力本願から導き出され来た具体的な建築的経験を整理して出来上がったったいう話じゃないですか? 龍光寺:そう聞こえますか? 佐藤:聞こえます。 龍光寺:だから話順番もあるんですよね。でも結構無責任な言い方に成っちゃうんですけども。カタチを作って。あぁこれはこういうふうに魅力があると言うんだけど。これを作って、またその今、住んでいる部屋の、自分が置かれている状況とか、何か良い所、悪いとこ、介入してしたりして。 佐藤:この住宅に居たから この改装計画が出来たって聞こえたんだけど 龍光寺:勿論あります、ただ 伊藤:順番がなくって常に行ったり来たりしている 龍光寺:創作って基本的にそうだと思うンだけど。カタチが出来て、自分であんまりそこまでハッキリと自分の頭の中で、コンテクストが理解出来てない状態で、やって行くと思うのですよ。凄く無数に在る中で 伊藤;だぁからあれだよね、因果関係じゃなくって、相関関係と 龍光寺:あ〜んあ。難しい言葉知っているね。おおわらい何て言ったら良いのかな〜結果ありきです。結果あるていど導きだしている。プロセスを理解しやすい、て言うか僕にも理解出来るように。結果がまずあってそこからプロセスを逆に話しているから、やっっぱりここから出来たと言う判りやすい路筋になってしまうのでですけれども。僕それ以外に話しようが今の処ないんでわらう、困ってしまうんですけども 佐藤:いいですいいです。 龍光寺:だから一番重要なのは、やっぱりカタチを作りながら、認識すると言うよりかは、結構限界を認識するようなかたちで、自分の考え方の枠組みですか。どう言う枠のなかで自分が考えているか、みたいなのは、作りながらこう、現れて来る。どっかでカタチにした時に現れて来る瞬間があって。それがなんて言うのかな〜。う〜ん。ん〜。そこでこう僕が変わってしまうんですよね。出来た途端に。出来たら変わって居るわけで。で変わった状態でもモウ前には戻れないですね。今も変わった状態で、理路整然と説明しているので、聞いている方としては、一本繋がっているように見える。聞こえてしまうみたいな 佐藤:なるほど 龍光寺;そう言うことだと思います。なにかこんな説明しても意味がない 佐藤:大丈夫です 龍光寺わらう 龍光寺:だから 佐藤:とりあえず具体的な第一作はこれで、これで2ヶ月目これは 龍光寺:はい、モウ一個。これがコンペの案で。 佐藤:この模型は自分で作られたですか 龍光寺:はい。ほとんどスタディー模型なんですけどもね 佐藤:あぁ外れる 龍光寺:外れて 佐藤:写真とか撮る時にね 龍光寺;そうですね 佐藤:いいです解体しないでください。建築をやって来たので分かるので。組み立て戻すのも大変ですから 共にわらいだからあんまり解体しなくっていいです 龍光寺;正確にはこ2個目なんですね。話がし易いのでこれを。正確には2つめ。辞めて、始めたのがこの仕事で。個人住宅なんですけど。場所が埼玉県の群馬に近い方で 佐藤:秩父のほうですか 龍光寺:鴻巣市ですね。熊谷とかあの辺です。元々廻りに畑が沢山あって、敷地が凄い広い場所で。広すぎて小さくしなくちゃいけないと言うんで。500u以下に敷地を分筆して、そのなかに作る。個人住宅なんです 佐藤:はい 龍光寺:その時考えていたのは、敷地は凄く大きいんですけども、ここに住む建て主さんと言うのが、豪邸をのぞんでいるわけではなくって、予算的にも普通に、いわゆる東京で30代の若い夫婦から頼まれる物と変わらない条件だったんです、ですから、オッキナ敷地にコンパクトな建物作る時にどういうものが出来るかなと言ので、考えました。 佐藤:はい 龍光寺:東西はかなり密接な繋がりがある、ご近所さんで 佐藤:地縁がキツイのですか 龍光寺:コミュニティーとしてはかなり強いものが在って。面白いのが隣地境界線がここにあるんですけども、塀があるんですけど門が付いているんですよわらうそこを通って行き来することが出来る。僕も始めてこの敷地を見に行ったときに 佐藤:お互いの敷地境界に全て門が付いているわけ 龍光寺:そうなんです。家がわからなくって。表札が出ていなくって判らなかったんで。とりあえずここかなと思って行ったら隣に入っちゃったです、間違えて。ですみませんと言ったらそれは隣の家ですよと言われて。でようとしたたこっちから行けますよと。、こっち側の門を通されて 佐藤:まるでこの住宅、事務所のように回遊できる龍光寺わらう 龍光寺:おぉ〜と思って。あれこっちから行けるんだ。 佐藤:この事務所そのものじゃないですか 龍光寺:こっちも同じように門があって、例えばおすそ分けなんかも、門の上に置いて、電話で置いてといたよみたいな 佐藤:なるほど 龍光寺:不思議なルーズさがあるような場所なんですね。僕がそれみたら不思議なルートを感じたんですけども。でもそういは言っても。逆に凄く見られている感じがあるんですよ。だから僕が何の気も無しに、ここに行って写真を撮ったりしていると、もうそれが直ぐ伝わるんです。 佐藤:ご近所さんは皆さん分かっている 龍光寺:みんな分かっている わらい 佐藤:しらないのはあんだけ 共におおわらい 龍光寺:それはある種 佐藤:見守り隊が廻りに住んでいるわけだね 龍光寺:そうですね、だから。僕は埼玉でもベットタウンで育っているんで、そういう地縁の感じと言うのをあんまり馴染みが無くって。驚いたんですけども。ここに住む方と言うのも。もともと大宮に住んでいた人がここに引っ越して来て住むと言うの近いものがあるんですね。だから開き方と言うのが、隣地に対してはちょっと開けない言うのがありました。だからそういうルーズな繋がりを残し、ルーズな繋がりがあるんだけどあんまり開けないみたいな条件が有って。なにやってい良いかなと思ってこのカタチになったんですいけど 1時間00分 14秒 残り2時間 続く |