大室佑介さんに聞く 2010年3月8日ダメハウス home その01 02 03 04 05 06 ダメハウスナイト 感想 2010/03/08 01 加藤拓郎 本業に腰を据える 02 岡田有為 一貫したテーマをもつ大室さんに少し憧れました 03 浅野 翔 一貫したテーマを持ち活動し打ち込める姿勢に共感 番外ゲリラUST者 インタビュー 2010年3月22日 21:16浅野翔さん (22才) ダメナイト所感 連絡が遅れてしまいすいません、何をどのように書くべきか悩んでいました。 現場にて大室さんのお話を聞き、とても感銘を受けました。 改めて佐藤さんの文字おこしを読みなおして感じたことを記したいと思います。 最もすごいなと感じたのは建築がストーリーを語っていた点です。模型を見てどこまで大室さんのストーリーを共有できるかは分かりませんが、あのプレゼンを受けた時僕たちは確実にゲルニカ美術館を回遊している気がしました。建築が本来有している造形と社会性の両方を備えていたのだと思います。今年の卒業制作を見た直後であったためかとても衝撃的なプレゼンでした。僕を含め皆驚嘆してたことだと思います。 そして、その後の学生から独立(移築家)までのお話を聞いて、一貫したテーマを持って活動されている点もとても興味深かったです。テーマの是非は別として、あれだけ打ち込める姿勢には共感するものがありました。と、同時に過去のせんだいデザインリーグ(以下、SDL)で受賞された方々の中で、あれだけ自信(身)のテーマに執着して活動されている方は他にいるのかも(?) 気になりました。そのような情報はほとんど上がってこないのでSDLのはどうもあの一時期の盛り上がりにしかなれていないことが残念に思います。そういった意味で、今回ダメナイトでの大室さんのお話と佐藤さんの文字おこしは有意義なことだと思います。 帰宅してから、改めて卒業制作とはどういうイベントなのかを考えていました。4年間の集大成。僕はこれから卒業制作もしくは論文に取り掛かる身です。テーマに関してはある程度決定していますし、それは今後も付き合っていくべき問題だと感じているモノです。改めて、大室さんのお話を聞き気を引き締めて取り掛かろうと思いました。 刺激的なお話を聞かせていただいた大室さん、お呼びいただいた加藤さんには改めてこの場でお礼を申し上げたいと思います 2010年3月16日 7:15 岡田有為( 27才)さん (投稿)記事(大室さん)を読んでの感想 佐藤さん 大室さんの記事、読ませて頂きました。ありがとうございました。 今回の記事を読んで、私の中で明らかになった事があります。私は今年の「せんだい」をUSTREAMでですが、観ていて、もの すごい違和感を覚えていました。それが一体何だったのか暫く考えていたのですが、それが今回の記 事を読ませて頂いて分かりました。 それは「卒業設計で自分にとっての一生のテーマを考えたのかどう か」という事でした。少なくとも今年の「せんだい」のファイナリストの方達からは、その想いは感じられませんでした。それに対し、大室さんは卒業設計の段階から現在に至るまで一貫したテーマ「生と死」といったテーマを持って活動していらっしゃいます。「一生のテーマ」のつもりで考えた人からは、自然とその熱意や想 いが滲みでてくるものなのですね。 私は個人的には、卒業設計は本来そうあるべきだと考えています。例え卒業設計で考えたテーマが、その後の自身の活動に結果的に繋 がらなかったとしても、卒業設計を考える段階では「自分の一生の テーマを考える」ぐらいの事が必要なんじゃないでしょうか。 それが「せんだい」を見ていると、「せんだい」で勝つために、勝 とうとして作られた作品・卒業設計が多かったように思います。その傾向が果たして卒業設計の、教育の、かたちといて良いので しょうか。私はそうは思わないのです。 今年の「せんだい」を観た今だからこそ、今回の記事を読ませて頂いて、とても興味深かったです。来年以降、卒業設計をする学生達の為にもなると思います。 また、率直に大室さんの既成の枠に囚われない、活動のスタンスが とても興味深く、少し憧れも抱きました。私も私なりに卒業設計でも考えた「人生のテーマ」に向けて活動し ていかねばと思った次第であります。 ありがとうございました。拙い文章ですが、取り急ぎ感想まで。 大阪工業技術専門学校建築学科二部2年 岡田 有為 (twitter ID: yuiokada) tel: 090●● mail: △△@gmail.com 加藤拓郎さん 23才(10年3月13日の日記コピー) 本業に腰を据える。 3月8日から7日朝にかけ行われました、ダメハウスナイトに参加していただいた皆さん、長時間に渡る議論、本当にお疲れ様でした。 せんだいメディアテークで行われている卒業設計の大イベント「卒業設計日本一決定戦」に併せ初めて行ったこの"非公式"イベント「ダメハウスナイト」ですが、簡単に開催に至った動機を綴ります。 まず、毎年この季節に全国の数千人の建築学生が地方都市の仙台に集まりながらも、祝祭的に終わり、年を重ねていっている印象を持っていました ぼく自信は学部1年時から3年までこのせんだいの運営に関わっておりました。運営を卒業した今だからこそ その意義、反省なども含め語り合おう。実は仙台建築界の宝である「せんだい」について議論し、記録に残すことは必然ではないのか、という衝動にかられました。(今思うと、なぜか。) さらに仙台では、(少なくとも自分の身の回りでは)建築に対して腰を据えて話し合うという場が極めて少ない現状があります。その小さな打開となることを期待し、開催を決意しました。 結果的に、卒業設計日本一について話し合う予定であった第一部の議題は良い方向へずれ込み、より大きなフレームで個人の建築観を捉える有意義な議論を重ねられたのではないかと思います。もしかすると、このダメナイトの場が煩わしく感じてしまった参加者の方もおられるとは思いますが、その方々含め、多様な価値観をもった人がぶつかりあうことは重要ではないか、と感じました。 *ゲスト、大室佑介さんについて 当初から日本一関連のイベントということで、「過去の受賞者の方を呼んではどうか」ということを佐藤敏宏さんとやりとりしていました。きっと大物の建築家を呼ぶことも可能であったと思いますが、「20代後半のゲストをダメハウスにお招きする」ということは、きっと、将来を見据えながらも先行き不安な学生にとって、ゲストのお話を自分の立場に置き換えて咀嚼できる絶好の場であったと思い、結果的に良かったと思います。 大室さんはその作品や語り口に一貫した強い軸を持っていました。それを目の当たりにした今、(暗に気がついてはいたが)自分の中の潜在的かつ根源的な興味の対象の不在という事実、大室さんとたかだか5才しか違わないのに建築に対する真摯さ・社会と個人を架構しようというスタンスの強度には、大きな差があり、正直に、驚きました。 これは自分だけの感想ではなく、朝まで議論を続けてくれた人も思った事でしょう。会を開いたひとつの成果ではないかと思います。 企画者として反省点は多々ありますが、佐藤敏宏さんの言うとおり、ダメハウスナイトを開催し最も多くの経験・知識を得たのは主催者のぼくだと思います。 身近に大室さんのような熱い人が不在であること、不勉強、社会への行動力、自分の言葉に責任を持つこと、人と面と向かって話すこと、議論すること。これらの重要性を(いまさらながら)再確認した次第です。 自分の客観的な未熟さを位置づけられたので、必死になってこの差を埋めることをこの一年、がむしゃらに模索します。 以上、雑記となってしまいましたが、記録致します。 ダメハウス家主・加藤拓郎 |